これがボトムズだ。
高橋良輔が『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』(1994年 - 1995年)から12年ぶりに監督する『装甲騎兵ボトムズ』シリーズの作品。OVA『装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ』とテレビ本編第1話との間のエピソードとなる。
アーマード・トルーパー(AT)などのメカニックは3DCGで描かれており、戦闘シーンはCGのメカ・背景に手描きの炎や爆発などのエフェクトが加えられた演出となっている。高橋と大河原邦男はかつて対談で、「3DCGでメカを作って人物をアニメーターが描くって形で見たい」、「凄い数のスコープドッグを3DCGで見てみたい」と述べていたが、本作においてそれが実現した形となった。
ジャズアレンジを主とした独特の曲風でボトムズの作品世界を支えていた乾裕樹は既に死去しており、ゆえに今回楽曲を新たに提供していない。音響監督は引き続き浦上靖夫であるが音響効果は松田昭彦から庄司雅弘に交代、ATのローラーダッシュの一部、ターレットレンズの作動音以外の効果音は音源がほぼ総入れ替えとなった。また、主人公であるキリコのセリフもテレビ作品より大幅に減少しており、各話の前後などに挿入されるモノローグ以外、周囲の人間や物語を牽引するような意味ある言葉をほとんど発しない。オープニングでも姿を見せるのはラストの1カットのみとなっている。
『ペールゼン・ファイルズ』の制作状況や、本作後のボトムズなどを、制作日誌的に高橋良輔が小説にした「新・小説VOTOMSいちぶんの一」を、日経トレンディネットで連載している。また第1巻の約1カ月後に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト『装甲騎兵ボトムズ』では本作第1話の渡河作戦を舞台としたミッションが収録されたほか、本作版スコープドッグも使用できるようになっている。
物語について
アストラギウス暦7113年、ギルガメスとバララントによる百年戦争も終結の気配を見せていた。第三次サンサ攻防戦がギルガメス軍の勝利で終結し、両陣営の間では和平の道が模索されていた。その頃、レッドショルダー部隊を除隊したキリコ・キュービィーは、惑星ロウムスでの「タイバス渡河作戦」に従軍していた。60万以上の大兵力を用いた史上最大規模の渡河作戦だが、キリコが配属された部隊は最も過酷な戦場に送り込まれた。
一方、レッドショルダー部隊司令のヨラン・ペールゼンは、軍事法廷の被告席に座っていた。検察官の怒号交じりの詰問に、終始無言を貫くペールゼン。その2人を、1人の男が見つめていた。その男、メルキア情報省次官フェドク・ウォッカムは突如軍事法廷に介入し、ペールゼンを救い出す。ウォッカムの目的はペールゼンの残した機密文書ペールゼン・ファイル、およびそこに記載された5人の兵士たちであった。経歴や人格などほぼ全てにおいて共通点がない彼らだったが、唯一、戦場における生存率の高さだけが共通していた。そこに着目したウォッカムは彼らこそがかねてよりペールゼンが追い求めていた「異能生存体」…つまり不死の兵士ではないかと睨んだのである。ウォッカムは彼らの能力が本物かどうかを確かめ、まもなく到来する戦争終結後へ向けた出世の足がかりとすべく動き出す。そして、彼の手により最前線である惑星ガレアデM7前線基地に集められたキリコたち5人は、過酷な戦地に次々と送り込まれることとなる。
人間国宝・銀河万丈
役柄では威厳ある悪役の声を得意とする。なかでも『機動戦士ガンダム』のギレン・ザビ、『装甲騎兵ボトムズ』のジャン・ポール・ロッチナのような役柄を多くこなし、本人もそうした役柄を好む発言をしている。『タッチ』の原田正平のような無口な役は「つまらなかった」と発言している。また、父親役を担当する機会も多い。
30代前半に声優を本業として定めた当初から「悪役ができる」ことをセールスポイントにしており、そのころ演じたギレン・ザビ役によって「自身の中に新しい自分を探していくことや演じる快感を覚えた」という。1980年代のインタビューでは「やっとここで僕の一番やりたいと思っていたキャラクターに廻り会えたという感じですね。だから僕としては一番いい状態でベストを尽くしてやりたいと心がけました」と語っている。
自らを「そこつ者」と称し三枚目キャラクターは違和感なく演じているという。自身の性格に一番近いと思った役として『MONSTER』18話に登場する殺し屋ロッソを挙げており、力の抜けたただのおじさんのような感じの役をほとんど振ってもらったことがなかったので難しさを感じた反面とても楽しかったといい、印象に残っていると語っている。
日本語吹き替え版では、マイケル・クラーク・ダンカンやデルロイ・リンドーなど、大柄の黒人の声を当てることが多い。玄田哲章、大塚明夫と並んでシルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー、サミュエル・L・ジャクソンとローレンス・フィッシュバーンの両者の吹き替えを経験している数少ない人物。この他、『刑事コロンボ』では小池朝雄に代わって映像ソフトの追加録音部分(テレビ放送時にカットされた箇所)でコロンボ警部の吹き替えを担当、のちにWOWOWで新シリーズの最終3話が放送された際には銀河が本編を吹き替えたバージョンが製作されている。
また、死去した蟹江栄司や千葉順二、大宮悌二、笹岡繁蔵、戸谷公次、郷里大輔、滝口順平、青野武、石田太郎、永井一郎、家弓家正、小川真司、大平透、大木民夫、石塚運昇、有本欽隆から持ち役の一部を引き継いでいる。
テレビ番組やCMのナレーターとしての活動も多い。
人物・逸話について
山梨県立甲府南高等学校、成蹊大学文学部文化学科卒業。以前はテアトル・エコーに所属。趣味は謡曲(流派は喜多流)で、20代の頃から続けている。
大学時代は放送研究会に所属し、ラジオドラマ作りに夢中になっていた。将来はラジオドラマに関わりたいとは思っていたが、ラジオドラマは職業として成立するものでもないと考え、ラジオドラマを作れる場所が分からなかった。それに近いことをやっていたのは劇団くらいしかなかったため、テアトル・エコーの養成所に入所する。その後退所し、仲間と劇団を作っては潰すということを繰り返しながら、フリーで舞台活動をしていた。
舞台活動を通じて「やっぱり音の仕事がやりたい」という気持ちがはっきりし、その分野の仕事をするために青二プロダクションへ自分の声のサンプルテープを持ち込む。そのことが声の仕事をするきっかけになり、28歳で声優デビューする。青二プロでの同期は井上和彦、水島裕、三ツ矢雄二。他の同期声優に、玄田哲章、若本規夫がいる。
新人の頃は、経験不足で自分ができないことに対する悔しさと歯がゆさが随分あり、歳下の同期に対して焦燥感を覚えることもあった。セリフを受けられなくて、相手役の先輩から台本を投げられたこともあったという。また、富田耕生などの厳しい先輩に、色々と教えてもらっていた。ある時プロデューサーから「将来何になりたいのか知らないけど、君にはギャラを払いたくない」と言われて、「認めていただくまでは、絶対に辞める訳にはいかない」という気持ちになったこともあった。
デビュー後の数年間は本名「田中崇」で活動していたが、『戦闘メカ ザブングル』や『太陽の牙ダグラム』に出演していた1982年の誕生日より「銀河万丈」に改名。その子供向け番組の登場人物のような名前のため、当初は「もう洋画はやらないのか」と聞かれたという。芸名の名づけ親は尊敬する先輩である王麗華。銀河曰く「プレゼントされた」とのことで、名前の由来は、王による「銀河という大宇宙を大いに泳いでください。宇宙より愛を込めて」というメッセージからきている。名づけ親は富野由悠季とも言われていたが「『無敵鋼人ダイターン3』の主人公・破嵐万丈と混合したんでしょうね」と、否定している。
妻・高島雅羅は、『新スタートレック』でディアナ・トロイの吹き替えを担当。銀河は同作品ではウォーフの吹替を担当しており、最終シーズンあたりでは恋人同士になっている。
『FNS地球特捜隊ダイバスター』では毎週、博士を演じている銀河のサイン入りのアイテムをプレゼントするコーナーがある。その際、番組キャラクターのユリッペが、銀河のプライベートを暴露している。詳細は「FNS地球特捜隊ダイバスター#銀河万丈の私事」を参照。
2012年9月8日放送の『A&G 超RADIO SHOW〜アニスパ!〜』に事務所の後輩である神田朱未と共に出演した。この時、物腰の柔らかい、敬語を交えた紳士的かつ丁寧な話し方で番組に臨んでいる。事務所が同じ神田や浅野真澄は、「常にこういう話し方で接して下さる」と発言している。番組にちあきなおみの「黄昏のビギン」をリクエストしており、その希望が叶えられて実際にオンエアされた。アニメ・ゲーム・特撮・声優の4ジャンルに特化した番組としては、異例の選曲である。
2020年11月5日、PCR検査の結果から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陽性と判明したことが青二プロダクションから発表された。同日早朝に喉の痛みを感じたことから検査に至ったものだが、発熱や咳等の症状はなく無症状だった。11月16日、同事務所より行政機関および医療専門家の指導にて治療を続け、厚生労働省の基準が満たされたことから、体調を考慮して復帰するという。
#銀河万丈 #ボトムズ #最低野郎